1. このツールでできること・できないこと
加工食品(一般用)の一括表示、つまりパッケージの裏に付いている 「名称・原材料名・添加物・内容量・賞味期限…」の四角い枠を作るためのツールです。
できること
- 一括表示の各項目を、順番に入力できる
- 食品表示基準にもとづく60本のルールで自動チェックできる
- 指摘ごとに根拠の条文と消費者庁のページへのリンクが出る
- 一括表示枠のラベル案を作って、コピー・印刷できる
- 栄養成分表示(別記様式2の枠)も、入力してチェックできる
- 自社の社内ルールを追加できる
できないこと(対象外)
- 栄養成分の値そのものの計算・分析・丸め(値はご自身で用意してください)
- ビタミン・ミネラルなど、任意で表示する栄養成分
- 生鮮食品、業務用食品、酒類、外食の表示
- 個別品目の特例(別表第4・別表第15の1など)の細かい判定
- 特定保健用食品・機能性表示食品の表示
- 「これで法令に適合している」という保証
このツールが出すのは下書きです。 最後は必ず人の目で、食品表示基準と消費者庁の最新ガイドラインを見て確認してください。
2. まずはサンプルで試してみる
いきなり自分の商品を入力するより、先にサンプルを入れて動きを見るほうが早く分かります。
画面のいちばん上に、サンプルのボタンが2つあります。
- サンプル1 クッキー
- ひととおり正しく入力されている「お手本」です。検証すると要修正が0件になります。
- サンプル2 くるみパン
- よくある間違いをわざと入れてあります。検証すると 「くるみの表示漏れ」「卵黄に(卵を含む)がない」「保存料の物質名がない」「食塩相当量が空欄」などが指摘されます。 どんな指摘が出るのかを見るのに便利です。
サンプルを押すと、いま入力している内容は置きかわります。 入力内容はブラウザに自動保存されるので、次に開いたときは続きから作業できます。
3. 操作の手順
-
入力する
画面の左側を、上から順に埋めていきます。必須 が付いている欄は必ず入力してください。
- 名称…商品名やブランド名ではなく、中身を表す一般的な名称(例:
焼き菓子(クッキー)) - 原材料名…重量の多い順に1つずつ追加します。「+ 原材料を追加」ボタンで行が増えます
- 添加物…添加物の中で重量の多い順に入力します
- 内容量・期限・保存方法・事業者…そのまま埋めていきます
- 栄養成分表示…熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量の5項目を入力します(下の節を参照)
入力欄には「印刷される文字そのもの」を書いてください。
たとえばマーガリン(乳成分を含む)のように、カッコの中まで含めて書きます。 原材料の行は「↑」「↓」ボタンで並べ替え、「×」で削除できます。 - 名称…商品名やブランド名ではなく、中身を表す一般的な名称(例:
-
検証する
右側の 「この内容を検証する」 ボタンを押します。60本のルールで一斉にチェックされます。
結果は右側に一覧で出ます。1件ずつ開くと、指摘の内容・ヒント・根拠の条文と出典リンクが読めます。
-
直して、また検証する
要修正(赤)をゼロにするのが目標です。直したらもう一度「この内容を検証する」を押します。
「人の確認が必要(青)」の項目は、内容を読んで確認できたら 「確認しました」にチェックを入れてください。チェックすると件数が減ります。 -
ラベル案を受け取る
右側の上にある「ラベル案(一括表示枠)」に、一括表示の枠が表示されます。 入力を変えるとすぐに反映されます。
- テキストをコピー…文字だけをコピーします。メールやWordに貼り付けられます
- 印刷する…ラベル案だけを紙に印刷します(入力フォームや検証結果は印刷されません)
-
最後に人が確認する
ここがいちばん大事です。このツールが「問題なし」と言っても、それは このツールに入っている60本のルールの範囲で問題が見つからなかった、という意味にすぎません。 版下にする前に、必ず表示の責任者が食品表示基準で最終確認してください。
栄養成分表示の入力(画面の「9. 栄養成分表示」)
栄養成分表示は、一括表示とは別の枠(別記様式2)で表示します。 このツールでも、一括表示枠の下に別の表としてラベル案が出ます。
-
5項目の値…熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量を入力します。
数値だけを入れてください。単位(熱量は kcal、ほかは g)は自動で付きます。
幅を持たせるときは
20〜25のように書けます -
何あたりの量か(食品単位)…
100g当たり/100ml当たり/1食分当たりから選びます。 1食分を選んだ場合は、1食分が何グラムかの併記が必要です(例:50g)。 入力すると見出しが「栄養成分表示(1食分(50g)当たり)」になります -
値の求め方…分析して求めた値か、計算などで求めた値(合理的な推定により得られた値)かを選びます。
後者の場合は、
推定値かこの表示値は、目安です。のどちらかを選んでください。 選んだ文言がラベル案の枠のそばに出ます - 熱量の計算補助…たんぱく質・脂質・炭水化物の3つを数値で入れると、 「計算値:○○kcal を入れる」ボタンが出ます。押したときだけ熱量欄に入るので、分析値がある場合はそのままで大丈夫です (計算式:たんぱく質×4 + 脂質×9 + 炭水化物×4、四捨五入して整数)。 これはエネルギー換算係数(Atwater係数)による目安です。計算値を使うときは「値の求め方」を「計算などで求めた値」にして 「推定値」などの文言を併記してください(消費者庁「栄養成分表示ガイドライン」)。 食物繊維や糖アルコールが多い食品では実際と差が出ることがあります
- ナトリウムからの換算…ナトリウムの値(mg)しか分からないときは、 「食塩相当量に換算して入れる」ボタンを押すと、食塩相当量の欄に自動で入ります (計算式:ナトリウム(mg) × 2.54 ÷ 1000)
- ナトリウムの量も併記する…ナトリウム塩を添加していない食品に限り、 「ナトリウム 200mg(食塩相当量 0.51g)」のように併記できます。チェックを入れると入力欄が出ます
- 栄養成分表示を省略する…小規模の事業者など、省略できる場合のためのチェックです。 チェックを入れると入力欄が消え、ラベル案からも栄養成分表示が消えます。 かわりに、省略できる要件を確認するチェックリストが出ます
「ナトリウム○mg」だけの表示はできません。 栄養成分表示では、ナトリウムは「食塩相当量」に換算して表示するのが原則です。 ナトリウムの量を併記できるのは、ナトリウム塩を添加していない食品の場合だけで、 そのときも食塩相当量を括弧書きで併記します。
4. 検証結果の読み方
結果は4つに色分けされます。
| 表示 | 意味 | どうすればよいか |
|---|---|---|
| 要修正 | 法令違反のおそれがあります | 必ず直してください。0件になるまで直します |
| 要確認 | 推奨事項や、業界の慣行です | 内容を読んで、自社の商品に当てはまるか確認します |
| 人の確認が必要 |
機械では判定できない項目です。 (例:原材料が本当に重量順に並んでいるか) |
配合表などと見比べて確認し、「確認しました」にチェックを入れます |
| 問題なし | このルールでは問題が見つかりませんでした | とくに作業はいりません |
「未監修」バッジについて
ほとんどの指摘に 未監修 というバッジが付いています。 これは そのルールがまだ食品表示の専門家のレビューを受けていない という意味です。 ルールの内容が正しいかどうかは、必ず出典リンク先の消費者庁の資料でご確認ください。
専門家のレビューが済んだルールには「最終確認日」が入り、このバッジは消えます。 レビューにご協力いただける方を募集しています(info@ai-kakekomi.com)。
5. アレルゲンの入力のしかた
表示漏れがいちばん重大な事故につながるところです。ここだけは丁寧に読んでください。
入力するのは「2つ」です
原材料の行には、次の2つを別々に入力します。この2つを突き合わせることで、表示漏れを見つけます。
| 入力するもの | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 表示名(上の文字入力欄) | 実際にパッケージに印刷される文字そのもの | マーガリン(乳成分を含む) |
| アレルゲン(下のチェックボックス) | その原材料に本当に入っているもの(表示するかどうかとは別) | 「乳」にチェック |
「アレルゲン:なし(クリックして選ぶ)」の部分をクリックすると、29品目のチェックボックスが開きます。 赤い枠の9品目が表示義務のある特定原材料、その下の20品目が表示が推奨されている品目です。
アレルゲンの対象品目は、法改正でわりと頻繁に変わります。 直近では2026年4月1日にカシューナッツが義務表示になり、ピスタチオが推奨品目に加わって計29品目になりました。 このツールやマニュアルに古い記述を見つけたら、 info@ai-kakekomi.com までお知らせください。すぐに直します。
よくある間違いと、このツールの動き
- アレルゲンにチェックしたのに、表示名に書いていない
- 要修正 になります。これが「表示漏れ」です。
- 表示名が代替表記になっている(例:
小麦粉) -
問題なしになります。
小麦粉は「小麦」の代替表記なので、 あらためて「(小麦を含む)」と書かなくてよいことになっています。 - 表示名に「
卵白」「卵黄」と書いてある -
要修正 になります。「卵」の字が入っていますが、
事故防止の観点から省略は認められていないため、
卵黄(卵を含む)と書く必要があります。 - 「乳を含む」と書いた
-
要修正 になります。原材料では
乳成分を含む、 添加物では乳由来と書きます(添加物だけ「乳成分由来」ではないので注意)。 - 表示名にアレルゲンの名前が入っているのに、チェックを忘れている
-
要確認 でお知らせします(例:
ごま油なのに「ごま」未チェック)。 入力ミスを見つけるための補助チェックです。
個別表示と一括表示
アレルゲンの書き方は2通りあり、混ぜて使うことはできません。
| 方式 | 書き方 | 注意 |
|---|---|---|
| 個別表示 (このツールの初期設定) |
原材料ごとに (○○を含む) を付ける |
同じアレルゲンが何度も出るときは、1回書けば残りは省略できます |
| 一括表示 | 最後にまとめて (一部に○○・△△を含む) と書く |
省略できません。小麦粉 のように名前から分かるものも
含めて全部書き出す必要があります
|
一括表示を選ぶと入力欄が出ます。品目名を「・」でつないで入力してください(例:小麦・卵・乳成分・大豆)。
前後の「(一部に」「を含む)」は自動で付きます。
6. 機械が見つけられること・見つけられないこと(動作例)
「この内容を検証する」を押したとき、機械が実際に何を見ているのかを、 OK例とNG例の対比でまとめました。ここに載っていないことは、機械は見ていません。 NG例の右側は、そのとき画面に出るメッセージです。
大前提として、機械が見ているのは「入力された文字」だけです。 入力そのものが実際の配合と違っていれば、その間違いは見つけられません。
A. 空欄になっていないか(必須の項目)
入力欄が空のままだと 要修正 になります。
| 見ている欄 | OK例 | NG例と、出るメッセージ |
|---|---|---|
| 名称 | 焼き菓子(クッキー) |
空欄 →「『名称』は必ず表示しなければならない事項です。空欄になっています。」 |
| 原材料名 | 1行以上入力されている | 1行もない →「『原材料名』は必ず表示しなければならない事項です。原材料が1つも入力されていません。」 |
| 内容量 | 100g |
空欄 →「『内容量』は必ず表示しなければならない事項です。空欄になっています。」 |
| 期限の日付 | 2027.03.31 |
空欄 →「『消費期限』または『賞味期限』は必ず表示しなければならない事項です。」 |
| 保存方法 | 直射日光、高温多湿を避けて保存してください。 |
空欄 →「『保存の方法』は必ず表示しなければならない事項です。空欄になっています。」 |
| 事業者の名称・住所 | 株式会社かけこみ製菓/愛知県名古屋市中区栄1-1-1 |
空欄 →「『食品関連事業者の氏名又は名称』は必ず表示しなければならない事項です。空欄になっています。」(住所も同様) |
| 原材料と添加物の区分方法 (添加物を1つ以上入力したときだけ) |
「/で区切る」などを選んでいる | 未選択 →「添加物を使用している場合は、原材料と添加物が明確に区分されている必要があります。区分方法を選択してください。」 |
| 原料原産地名 (輸入品にチェックを入れていないとき) |
国内製造(小麦粉) |
空欄 →「国内で製造した加工食品は、原則として重量割合1位の原材料の原産地(原料原産地名)を表示する必要があります。」 |
| 原産国名 (輸入品にチェックを入れたとき) |
イタリア |
空欄 →「輸入品には『原産国名』の表示が必要です(原料原産地名ではありません)。」 |
B. 書き方の形が合っているか(文字の並びを見ています)
| 見ているところ | OK例 | NG例と、出るメッセージ |
|---|---|---|
| 内容量に単位があるか g・kg・mL・L・個・枚・本・袋・包・食・尾・丁・株・パックなど |
100g/18枚(3枚×6袋) |
100 →「内容量には単位を明記してください(重量はg・kg、体積はmL・L、数量は個・枚・袋など)。」 |
| 期限の日付が「年月日」になっているか 消費期限のとき、および賞味期限で期間が3か月以内のとき |
2027.03.31/令和9年3月31日/20270331 |
2027.03 →「期限までの期間が3か月以内の場合は、年月日まで表示する必要があります。」 |
| 期限の日付が「年月」以上になっているか 賞味期限で期間が3か月を超えるとき |
2027.03/2027.03.31 |
3月ごろ →「賞味期限までの期間が3か月を超える場合は『年月』までの表示にできます(年月日で表示しても構いません)。」(注意(確認推奨)の扱いです) |
| 用途名を書いた添加物に、物質名のカッコが付いているか 対象は 甘味料/着色料/保存料/増粘剤/安定剤/ゲル化剤/糊料/酸化防止剤/発色剤/漂白剤/防かび剤/防ばい剤 の12語 |
保存料(ソルビン酸)/酸化防止剤(ビタミンE) |
保存料 →「『保存料』は用途名の併記が必要な8用途のひとつです。『保存料(物質名)』の形で物質名も書いてください。」 |
| アスパルテームを使ったときの注意表示 添加物名に「アスパルテーム」が入っているときだけ働きます |
どこかに L-フェニルアラニン化合物を含む と書いてある |
どこにも書いていない →「アスパルテームを使用している食品には『L-フェニルアラニン化合物を含む』旨の表示が必要です。」 |
| アレルゲンの「可能性表示」を使っていないか 「かもしれ」「入っている場合があります」「含む場合があり」「混入の可能性」という言葉を探します |
本品製造工場では、そば・落花生を含む製品を生産しています。 |
えびが入っているかもしれません →「アレルゲンについて『入っているかもしれない』等の可能性表示は認められません(一括表示の枠外でも同じです)。」 |
| 製造所固有記号の書き方 記号を入力したときだけ働きます |
+ABC と入力し、応答義務(問合せ先など)の欄も埋めてある |
ABC、または応答義務の欄が空 →「製造所固有記号を使う場合は、(1) 原則として同一製品を2以上の製造所で製造していること (2) 事業者の住所・氏名の次に『+』を冠して表示すること (3) 応答義務の表示…が必要です。」 |
| 文字の大きさ 表示可能面積が150平方cmを超えるときは8ポイント、150平方cm以下のときは5.5ポイントで比べます |
面積 200 平方cm / 文字 8 ポイント | 面積 200 平方cm / 文字 7 ポイント →「表示に用いる文字は8ポイント以上でなければなりません(現在の設定:7ポイント)。」 |
C. アレルゲンの突き合わせ(このツールの中心です)
原材料の行に付けたアレルゲンのチェックと、表示名の文字を突き合わせます。 「チェックは付いているのに、文字のどこにも出てこない」ときが表示漏れです。
| 見ているところ | OK例 | NG例と、出るメッセージ |
|---|---|---|
| 特定原材料9品目(えび・カシューナッツ・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生)の表示漏れ |
マーガリン(乳成分を含む)/小麦粉(代替表記なのでそのままでOK)/
添加物なら 乳化剤(乳由来)
|
「くるみ」にチェックを付けたのに表示名が ナッツ だけ →「『くるみ』は特定原材料(表示義務9品目)です。表示が見当たりません。」 |
| 特定原材料に準ずるもの20品目(大豆・ごま・りんご など)の表示 | 乳化剤(大豆由来) |
「大豆」にチェックを付けたのに、どこにも書いていない →「『大豆』は特定原材料に準ずるもの(表示を推奨する20品目)です。可能な限り表示してください。」(注意(確認推奨)の扱いです) |
| 乳の書き方(原材料) | マーガリン(乳成分を含む) |
マーガリン(乳を含む) →「原材料のアレルゲン表示では、乳は『乳成分を含む』と書きます。『乳を含む』は誤りです。」 |
| 乳の書き方(添加物) | 乳化剤(乳由来) |
乳化剤(乳成分由来) →「添加物のアレルゲン表示では、乳は『乳由来』と書きます。『乳成分由来』は誤りです。」 |
| 「卵白」「卵黄」の省略不可 | 卵黄(卵を含む) |
卵黄 →「『卵白』『卵黄』は『卵』の字を含みますが、事故防止の観点から拡大表記としての省略は認められていません。『(卵を含む)』を付けてください。」 |
| 個別表示と一括表示の混在 | どちらか一方だけを使っている | 原材料に (乳成分を含む) があり、かつ一括表示の欄にも入力がある →「個別表示…と一括表示…を組み合わせて使うことはできません。どちらかに統一してください。」 |
| 一括表示にしたときの書き漏れ | 一括表示の欄が 小麦・卵・乳成分・大豆(チェックした品目がすべて入っている) |
「小麦」にチェックがあるのに一括表示の欄に小麦がない →「一括表示にする場合は、原材料名からアレルゲンが読み取れるもの(例:小麦粉、卵黄)も含めて、全て『(一部に…を含む)』に書き出す必要があります。」 |
| 大分類でのまとめ表示 「穀類」「魚介類」「肉類」「ナッツ類」「野菜類」「果実類」「豆類」という語を探します |
くるみ、アーモンド と個別に書く「魚醤(魚介類)」など、認められている書き方は除外されます |
ナッツ類 →「アレルゲンを大分類でまとめて表示することは認められていません(例:『小麦、大豆』を単に『穀類』とする)。」(注意(確認推奨)の扱いです) |
| チェックの付け忘れ探し 表示名の中にアレルゲン品目の名前が見えるのに、チェックが付いていない場合 |
ごま油 に「ごま」のチェックが付いている |
ごま油 に「ごま」のチェックがない →「原材料『ごま油』の名前には『ごま』が含まれているように見えますが、この原材料のアレルゲン指定に『ごま』がありません。指定漏れではないか確認してください。」(注意(確認推奨)の扱いです) |
個別表示のときは、同じアレルゲンが何度も出てくる場合、どれか1か所に書いてあれば表示ありと判定します (繰り返しの省略が認められているため)。一括表示のときは省略できないので、すべて書き出す必要があります。
D. 栄養成分表示(画面の「9. 栄養成分表示」)
「栄養成分表示を省略する」にチェックを入れているときは、 下のチェックはどれも働きません(かわりに、省略できる要件の確認項目が出ます)。
| 見ているところ | OK例 | NG例と、出るメッセージ |
|---|---|---|
| 5項目がそろっているか 熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量 |
5つとも値が入っている | 食塩相当量が空欄 →「『食塩相当量』の値が入っていません。栄養成分表示では、熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量の5項目をすべて表示します。」 |
| 値が数値として読めるか 単位はツールが付けるので、数値だけを入れます |
480/0.5/20〜25 |
約480kcal →「『熱量』の値『約480kcal』は数値として読み取れません。数値だけを入力してください(単位はツールが付けます)。」 |
| 何あたりの量かを書いているか(食品単位) | 100g当たりを選んでいる |
未選択 →「何あたりの量か(100g当たり・100ml当たり・1食分当たり)が選ばれていません。栄養成分表示には食品単位を必ず書きます。」 |
| 1食分のときに目安量を併記しているか | 1食分当たり+目安量 50g |
目安量が空欄 →「『1食分当たり』で表示する場合は、1食分が何グラム(何ミリリットル)かを併記しなければなりません。目安量を入力してください。」 |
| ナトリウムの併記が認められる形か 「ナトリウムの量も併記する」にチェックを入れたときだけ働きます |
「ナトリウム塩を添加していない」にチェック+ナトリウムの値+食塩相当量の値がそろっている |
ナトリウム塩無添加のチェックなし →「ナトリウムの量を併記できるのは、ナトリウム塩を添加していない食品の場合だけです。添加していない場合は、その旨のチェックを入れてください。」 食塩相当量が空欄 →「ナトリウムの量を併記する場合でも、食塩相当量の表示は必要です。『ナトリウム○mg(食塩相当量○g)』のように括弧書きで併記します。」 |
| 推定値のときの併記文言 「値の求め方」で計算などで求めた値を選んだときだけ働きます |
推定値 または この表示値は、目安です。 を選んでいる |
未選択 →「推定値で表示する場合は、『推定値』または『この表示値は、目安です。』のどちらかを栄養成分表示のそばに書く必要があります。併記する文言を選んでください。」 |
| 項目の並び順 熱量→たんぱく質→脂質→炭水化物→食塩相当量(別記様式2) |
入力欄の順に入力する(通常はこの指摘は出ません) | ルールを書き換えて順序を崩したとき →「栄養成分表示の項目の順序が別記様式2と違っています。熱量→たんぱく質→脂質→炭水化物→食塩相当量の順にしてください。」 |
値が正しいかどうかは、機械には分かりません。 このツールが見ているのは、入力された文字と選んだ設定だけです。 表示する値は、分析または計算(日本食品標準成分表などを使います)でご自身が求めたものを入れてください。 推定値で表示する場合は、根拠資料の保管が義務です。
E. 枠外に表示するパターン(実際の市販品によくある形)
一括表示の枠に入りきらない事項は、枠の外に表示できる場合があります。 よくある3つの形は、このツールでも間違い扱いになりません。
| よくある形 | このツールへの入れ方(OK例) | 機械の動き |
|---|---|---|
|
期限を枠外に印字する 枠内には記載場所だけを書き、日付は箱の側面などに打刻・印字する形。枠内に記載場所を明示すれば認められます |
「期限の日付」欄に この面の右側に記載 と入力するほかに 枠外上部に記載/箱の底面に記載/キャップに記載 なども同じ扱いです
|
日付の書式チェック(年月日か年月か)は行いません。
かわりに 人の確認が必要 で
「枠内に書いた記載場所と、実際に印字する場所が合っているか」を確認します NG例: 枠外に記載/欄外に記載/別途記載 だけ →
要確認
「記載場所は『この面の右側』『枠外上部』のように具体的な場所を書いてください。」
|
|
枠内は「販売者」、製造所は枠外 枠内に販売者を書き、枠のすぐ外に製造所を並べる形。枠外に書く場合も、所在地と製造者名の両方が必要です |
事項名で 販売者 を選び、名称・住所は自社を入力する。「枠外の注意喚起など」の欄に 製造所 △△食品株式会社 ◇◇県◇◇市1-2-3 と書いておくと、ラベル案の枠の下に並びます
|
事項名が 販売者 のときだけ
人の確認が必要 で
「製造所の所在地と製造者名を表示しているか(枠外でも可)」を確認します
|
|
コンタミネーションの注意喚起 意図しない混入についての注意書き。枠外に書くのが通例です |
「枠外の注意喚起など」の欄に
本品製造工場では、そば・落花生を含む製品を生産しています。 と入力する
|
指摘は出ません。 ただし「えびが入っているかもしれません」のような可能性表示は 要修正 になります(認められていない書き方です) |
「枠外に記載」とだけ書くのは、よくある間違いです。
枠内に書くのは消費者が実際に探せる具体的な場所でなければなりません
(「この面の右側」「箱の底面」「キャップ」など)。
また、枠外に書けるのは表示する場所の話であって、
表示そのものを省略してよいという意味ではありません。
枠外に印字した日付の書式(年月日か年月か)は、このツールでは確認できません。ご自身で確認してください。
F. 機械では判定できないこと(限界)
次のことは、機械では正しく判定できません。あえて自動判定せず、 人の確認が必要 のチェックリストとして画面に出しています。 「分からないことを、分かったふりで判定しない」のがこのツールの方針です。
チェックリストとして出るもの
- 原材料・添加物が本当に重量の多い順に並んでいるか
- 名称・原材料名が「一般的な名称」になっているか(商品名・社内呼称でないか)
- 複合原材料の内訳、「その他」とまとめてよい条件を満たしているか
- 添加物の簡略名・類別名、一括名14種の使い方が認められた範囲か
- 加工助剤・キャリーオーバー・栄養強化目的の省略が妥当か
- 「無添加」「不使用」の表示がガイドラインに触れていないか
- 消費期限と賞味期限の使い分け、保存方法の中身が適切か
- 事項名(製造者/加工者/販売者/輸入者)が実態と合っているか
- 別記様式1の枠にまとまっているか、小さい容器での省略が正しいか
- コンタミネーションの注意喚起、表示対象範囲(9品目か29品目か)の記載
- 枠外のキャッチコピーやイラストが誤認させるものになっていないか
- 栄養成分表示を省略できる要件に本当に当てはまるか、推定値の根拠資料を保管しているか
そもそも対象外のもの
- 入力内容そのものの正しさ(アレルゲンのチェックを付け忘れていれば、表示漏れは見つかりません)
- 栄養成分の値そのものの計算・分析・丸め、許容差の範囲に収まっているかの判定
- ビタミン・ミネラルなど、任意で表示する栄養成分
- 栄養強調表示(「低カロリー」「減塩」など)の基準値の判定
- 個別品目の特例(別表第4・別表第15の1など)の細かい判定
- 生鮮食品・業務用食品・酒類・外食の表示
- 特定保健用食品・機能性表示食品の表示
- デザインした版下やパッケージ画像のチェック
- 法令改正への自動追随(ルールは人が更新します)
くり返しになりますが、「要修正0件」は「法令に適合している」という意味ではありません。 このツールに入っているルールの範囲で、見つかる間違いが見つからなかった、という意味です。
どのルールが機械判定で、どれが人の確認かは、ルール一覧の画面で 「判定方法」を絞り込むと全部見られます。
7. 自分用に変えたい(AIに頼む)
このツールは、コピーも改造も配り直すのも自由です。 チェックのルールは、プログラムの中ではなく日本語で書かれたファイルにまとまっています。 そして、その書き換えも、社内ルールの追加も、画面そのものの改造も、 AIに日本語で頼めばやってもらえます。 プログラミングの経験も、ファイルの書き方の知識も要りません。 実は、このツール自体もそうやって作られました。
はじめに あなたの情報がどこに行くか
AIに頼む話に入る前に、入力した情報がどこまで届くのかを先に整理しておきます。 仕組みがわかっていれば、安心して使えます。
1. ふだんの利用は、この端末の中で完結します
このツールはHTMLとJavaScriptだけでできた静的なファイルで、 送信先となるサーバーもデータベースもありません。 画面に入れた原材料・配合・事業者の情報も、読み込んだ社内ルールのファイルも、 ブラウザの中で処理され、ブラウザの外には出ません。 保存先もこの端末のブラウザ(localStorage)だけです。 ネットワークにつながっていなくても動きます。
2. AIにカスタマイズを頼むときだけ、情報の流れが変わります
AIコーディングエージェントにフォルダを渡すと、 AIはそのフォルダの中身を読みます。 社内ルールのファイルを置いてあれば、その中身も読みます。 そして読んだ内容は、あなたが契約しているAI事業者 (OpenAI・Anthropic・Google など、使っている道具の提供元)に送られます。 これはこのツール固有の話ではなく、AIに何かを読ませるとき全般に当てはまります。
なお、送信先はあくまであなたが契約しているAI事業者です。 わたしたちAIかけこみ寺には、何も渡りません。 受け取る仕組みを持っていないためです。
3. 仕事の情報は「学習に使われない」設定・プランで
多くのAIサービスには、入力した内容をAIの学習に使うかどうかの設定があります。 たとえばChatGPTは設定画面で学習をオフにできますし、 Claude・Gemini などの有料プラン・法人向けプランでは、 入力が学習に使われないのが一般的です。 仕事の情報を扱うなら、そうした設定・プランを選んでおくと安心です。 条件は各社で変わることがあるので、契約前に提供元の案内を確認してください。
4. そもそも書かなくてよい情報は、書かない
いちばん確実なのは、渡さなくてよいものを最初から入れないことです。 未発表の商品名、具体的な配合量、取引先の名前などは、 表示ルールの判定には必要ありません。社内ルールのファイルには書かないでください。 社内ルールは「何をチェックしたいか」だけ書けば足ります。
5. 社内ルールのファイルは、うっかり公開されにくくしてあります
rules/custom/ に置いた自社のファイル(sample.yaml 以外)は、
同梱の .gitignore によってgitの管理対象から外してあります。
そのため、AIに「GitHubに公開して」と頼んでも、
社内ルールのファイルが一緒に公開されてしまうことは通常ありません。
手順1 このプロンプトをAIにコピペする
Claude Code や Codex のような 「AIコーディングエージェント」と呼ばれる道具を用意して、下の文をそのまま貼り付けてください。 ソースの入手(初回)も更新(2回目以降)も、AIが全部やってくれます。
「食品表示ラベルメーカー」というオープンソースのツールを、自分用に手直ししたいです。 まず、ソースを手元に用意してください。 - 置き場所: https://github.com/ai-kakekomi/food-label-maker - 手元にまだ無ければ、作業用フォルダに git clone してください - すでに手元にあれば、git pull で最新に更新してください(私が加えた変更は消さないでください) - 用意できたら中身をひととおり読んで、このツールが何をするものか、 チェックのルールがどのファイルに書いてあるかを、日本語でかんたんに教えてください - 最後に、ローカルサーバー(例: python3 -m http.server 8000)で開いて、 画面がちゃんと表示されることを確認してください - 作業を始める前に、渡したフォルダに社外秘の情報が入っていないか、私に確認してください
AIコーディングエージェントの導入手順は道具によって違うので、公式の案内に沿って進めてください。 GitHubのページ から「Code」→「Download ZIP」で手に入れても構いません。
手順2 やりたいことを日本語で頼む
専門用語は要りません。やりたいことをそのまま書けば通じます。 どのファイルを直せばよいかは、AIが自分で探します。
このツールに、うちの会社の社内ルールを追加してください。 読み込める形の社内ルールのファイルを作って、画面から読み込む方法も教えてください。 - 保存方法の文言は「直射日光、高温多湿を避けて保存してください」に統一する - 「完全無添加」という言葉は使わない - 文字は法令の8ポイントではなく10ポイント以上にする - 版下は必ず2人で確認する(これは機械では判定せず、人が確認する項目にしてください) 作るときのお願い - 作業を始める前に、渡したフォルダに社外秘の情報が入っていないか、私に確認してください - 「根拠」の欄には「社内表示規程 第5条」のように規程の名前と条番号だけ書き、 規程の本文や社内の数値基準の詳細はファイルに書かないでください
社内ルールの書き方のコツ。 「根拠」の欄は「社内表示規程 第5条」のように規程の名前と条番号だけ書けば十分です。 規程の本文をそのまま貼ったり、社内の数値基準の細かい中身を書き写したりする必要はありません。 チェックに使うのは「何を満たしていればよいか」だけなので、 それ以上の情報を書かないほうが、ファイルの管理も見直しも楽になります。
ほかの頼みかたの例
- ルールの文言を変える:「期限の日付書式のルールのメッセージを、もっとやさしい言葉に変えて」
- 監修が済んだ印を付ける:「すべてのルールの『最終確認日』に 2026/9/1 を入れて。未監修バッジを外したい」
- 法令改正に追いつく:「アレルゲンのルールの根拠と出典URLを新しいものに直して」
- チェックを増やす:「冷凍食品向けに、凍結前加熱の有無を確認させるチェックを追加して」
- チェックを止める:「『○○』というルールは、うちの商品には合わないので止めて」
- 画面や機能を変える:「検証結果をExcelに貼れる形で書き出せるようにして」
- 見た目を変える:「会社のロゴと色に合わせて、画面の見た目を変えて」
- 入力を楽にする:「よく使う原材料を登録しておいて、選ぶだけで入力できるようにして」
うまくいかないときは、何がどう困っているかをそのまま伝えるのがコツです。 「画面にエラーが出た」「チェックが効いていない」と伝えれば、AIが直してくれます。
手順3 画面で確かめる/元に戻す
- ブラウザで再読み込み(Ctrl+F5)して、 ルール一覧の画面や ラベル作成の画面に反映されているか見ます。 「動かして確認して」と頼めば、AIが確認まで済ませてくれます。
- 社内ルールのファイルを作ってもらった場合は、ラベル作成の画面の 「10. 社内ルールの読み込み」で、そのファイルを選ぶだけです。 エラーが出たら、そのままAIに「エラーが出た」と伝えれば直してくれます。
- 失敗しても大丈夫です。 おかしくなったら「さっきの変更を全部取り消して」と頼めば元に戻ります (ZIPで手に入れた場合は、展開し直せば戻ります)。
できあがったツールをふだん使っている間は、社内ルールのファイルも入力した内容も この端末の外には出ません。 配合や社内規程が外部に送信されることはありません。 情報が動くのは、この章の冒頭で説明したとおり AIにカスタマイズを頼むときだけです。
ライセンスと、改造版の公開について
このツールはオープンソースで、MITライセンスで公開しています。
商用利用を含めて自由に使え、改造したものを公開・販売することもできます。
お願いしているのは著作権表示とライセンス文(同梱の LICENSE)を残すことだけです。
改造したものを公開・共有していただくのも大歓迎です。 本家に取り込めそうな改善は、GitHubのIssueやPull Requestでお待ちしています。 うまくいかなかったら気軽にご相談ください (info@ai-kakekomi.com)。
わたしたちAIかけこみ寺は、AIの使い方を学べる無料のAI教室を各地で開いています (ai-kakekomi.com)。 AIの恩恵をすべての人へ。このツールが、その入り口のひとつになればと思って公開しています。
8. 困ったときは
- 画面に「ルールファイルを読み込めませんでした」と出る
-
HTMLファイルを直接ダブルクリックして開くと、ブラウザの制限でルールファイルを読み込めません。
簡易サーバーを立ててから
http://localhost:8000/を開いてください。 手順は同梱のREADME.mdの「動かし方」にあります。 - 入力した内容が消えてしまった
- 入力はブラウザに自動保存されますが、 「入力を全部消す」ボタンを押した場合、ブラウザの閲覧履歴・サイトデータを削除した場合、 シークレットウィンドウを閉じた場合は消えます。 大事な内容は「テキストをコピー」で控えを取っておいてください。
- ラベル案が思ったとおりの並びにならない
-
原材料の行の「↑」「↓」ボタンで並べ替えてください。ラベル案は入力した順にそのまま並びます。
原材料と添加物の区切り方(
/・改行・別の欄)は「3. 添加物」の 「原材料と添加物の区分方法」で選べます。 - 印刷すると入力欄まで印刷されてしまう
- 印刷用の設定で、入力フォームと検証結果は自動的に除かれます。 印刷される内容が違う場合は、ブラウザの印刷画面で「背景のグラフィック」の設定を確認してください。
- ルールの内容が間違っている気がする
- ぜひ教えてください。各ルールには根拠の条文と出典URLが付いています。 法改正(特にアレルゲンの対象品目は頻繁に変わります)で古くなっていることもあります。 消費者庁の資料と食い違っていたら、GitHubのIssue、または info@ai-kakekomi.com までご連絡ください。 指摘だけでも大変ありがたいです。
9. 免責事項
本ツールは参考情報です。表示内容の最終確認は必ず食品表示基準および 消費者庁の最新ガイドラインで行ってください。
- 本ツールは無保証です。制作者・提供者は、本ツールの利用によって生じたいかなる損害についても責任を負いません。
- 本ツールが出力するのは下書きであり、法律上の助言でも、行政上の確認でも、食品表示基準への適合の証明でもありません。
- 本ツールに含まれるルールは、まだ食品表示の専門家による監修を受けていません。 すべてのルールに「未監修」バッジが付いています。
- 食品表示の内容および適法性についての責任は、その食品の表示を行う食品関連事業者にあります。
ライセンスは MIT です。商用利用を含めて自由に使えますが、
著作権表示とライセンス文を残してください。詳しくは同梱の LICENSE をご覧ください。